めばえ6月号より「つながる おもい」 園長 原田京子
2023年05月26日
つながる おもい 園長 原 田 京 子
幼稚園での新しい生活も、2ヶ月が過ぎようとしています。子どもたちは、お友だちや先生と日々心を通わせながら、少しずつ新しい環境に慣れてきた頃です。不安と緊張で今にも泣きだしそうな表情だった子どもたちも、慣れてくるにつれ、表情が和らぎ、笑顔も増え、玄関からクラスまでの足取りも軽くなってきたようです。
お天気のいい日は、園庭や中庭で遊ぶことが多いのですが、昨年まで同じクラスで仲良しだった友だちに加え、新しく仲良くなった仲間も加わり、友だちの輪の人数も増えてきたようです。今まで何となく遠慮がちだった間柄が、仲良くなるにつれ、自分の思いを言えるようになってくると、小さな「けんか」も見られるようになります。それは、三輪車の取り合いだったり、スコップの取り合いだったり…。お互いに、自分の方がやりたい気持ちがいっぱいだということをアピールしていると、そこへ、一つ大きいバッジをつけた先輩が登場し、それぞれの思いに耳を傾け、解決策を提示してくれたりします。かつて自分もそうだったように、自分の経験から行動できる姿はとても素敵で、頼りになります。縦割り保育の良さが垣間見れるひとときです。そんな姿を見ると、私たちも子どもたちの成長を感じ、とても嬉しくなります。
昨年まで、園の歯科医をしてくださっていた隅田先生が、5月6日満58歳という若さで天に召されました。2008年4月からお世話になっておりましたので、15年もの長い間、子どもたちの健診に来てくださっていました。歯医者さんを目の前にするだけで、大泣きの子どもたちや、頑として口を開けない子どもなど様々な様子の子どもたちを前に、いつもにこやかに接してくださった先生の優しさを忘れることはありません。幼稚園の「花の日」や「収穫感謝祭」の際には、お花と一緒に子どもたちが、作製した絵手紙を一緒に届けておりました。そのことを、とても喜んでおられたと奥様がお話ししてくださいました。第64回の卒園生でもあり、クリスチャンでもある隅田先生は、良善幼稚園の子どもたちのことをいつもお祈りしてくださっておられたとのことです。謹んでご冥福をお祈りいたします。
今年も、6月5日に花の日礼拝をします。子どもたちの小さな愛の心が誰かを慰め、喜びにつながりますように。