めばえ12月号より「クリスマスを迎える喜び」 園長 原田京子
2022年11月24日
クリスマスを迎える喜び
園長 原 田 京 子
園庭の銀杏の葉が黄色になり、風が吹くたび舞い降りて、ふもとは黄色の絨毯を敷き詰めたようになりました。子どもたちは、拾い集めては空に放り投げ、再びハラハラと舞い降りて来るのを楽しんだり、1枚1枚丁寧に拾い、束ねてバラの花のようにして、お土産として持って帰ったり。木の葉は数え切れないほどでしたが、季節の中で、木の様子も変わり、葉もだんだん少なくなり、季節の変わり目を知らせているようです。
冬の訪れと共に、幼稚園もクリスマスを迎える準備が始まりました。異年齢混合クラスで過ごしている子どもたちも11月に入ると、縦クラスを出発し、横(同年齢)クラスで過ごす日が続きます。「行ってきま~す」と出発する年長さん達はどことなく誇らしげな表情に見えます。「今度は、自分たちの番!」という意気込みが表情にも表れてくるのかもしれませんね。
「クリスマスって?」「どうしてお祝いするの?」から始まって、「神さまが、世界中の全ての人々に救い主イエス様を送ってくださった」ということを聞きます。年長の先生は、焦らず、ゆっくり、丁寧に子どもたちに話します。そして、「聖劇」の中のどの役も大切な役であるということをみんなで理解してから、自分はどの役がやりたいのか話し合いました。みんながみんな自分のやりたい役ができるといいのですが、役によって人数が限られていますのでそういうわけにもいきません。お互いに思いを伝えたり、友だちの思いに耳を傾けたりしながら決めていくので、役決めには毎年ドラマがあり、子どもの数だけエピソードがあります。今年は決まるのに、3日間くらいかかったようでした。決まるとすぐに「聖劇ごっこ」が始まりました。毎年恒例の光景です。朝の時間に、女の子たち4人くらいがステージの上で楽しんでいました。セリフは多少違っていても、歩き方や踊りはほとんど完璧でした。自分の役の人もいれば、そうでない役の人もいました。楽しそうなその様子から、縦割り保育で受け継がれていくということ、その伝統の素晴らしさを感じた一時でした。
私たちは、クリスマスを迎えるために「心のおそうじ」をするところから始めます。自分自身を見つめ直し、振り返り、クリスマスを迎えたいと思います。今日も廊下を歩いていると、子どもたちの「グロリア」が聞こえてきます。皆様が嬉しいクリスマスを迎えられますよう、お祈りしています。