もうすぐ運動会

                                           園長 原田京子

台風が去っていく度に季節はすっかり秋に変わっていきました。もうすぐ運動会本番です。お家の方に見てもらうために、子どもたちは毎日練習を頑張っています。「運動会」は「運動する会」ですが、それだけではありません。一人では楽しくないですし、勝ったり負けたりもありません。みんなで一緒にするから意義のあるものになると思います。

個人競技は、自分自身と周りの人との競争です。走るのが得意な人もいれば、苦手な人もいます。走ることに限らず、何でも得手不得手がありますが、それは、みんな違っていて当然でしょう。それぞれが得意なことを伸ばし、また、苦手なことを諦めて離れていくのではなく、「やってみよう」という気持ちになれるといいですね。気持ちが向くだけでも仲良くなれた感じがします。団体競技は、チームごとで順位を競ったり、また、競争ではなく、音楽に合わせてみんなで踊ったりするのも楽しいですね。

運動会はほとんど同年齢での取り組みですが、降園前、縦クラスに戻っての「おかえり」の時間にはそれぞれの学年からその日の報告があり、バトンリレーが何位だったとか、組体操の決めポーズのこと、そして、それぞれの踊り等、他の学年の様子を子どもたちは興味津々で聞いています。見て聞いているうちに身体も動き出しどの学年の踊りも踊れるようになり、「もう一回!」「もう一回!」と何度も何度も楽しんで、運動会が終わってもずっとこの遊びは続きます。年長さんの「組体操」「バトンリレー」はみんなの憧れです。「ぞうバッジになったらできる!」と心の中でずっと温めています。運動会ごっこと称し、みんなで取り組むときには、年長さんが手取り足取り教えてくれるその姿は自信に満ちています。だからこそよけいに、教えてもらう小さい人達は、年長さんへの憧れがグンと増していくことになります。

また、練習のために、毎日のように体操服に着替えます。「体操服に着替える」ということがまた、憧れであり、「カッコイイ!」「ぞうバッジさんみたい!」と、ひよこバッジさんまでもが「きょう たいそうふく きる?」と担任に聞いている微笑ましいエピソードもあります。体操服に着替えて、「行ってきま~す」クラスを出ていく年長さんの姿がとても素敵に見えるのでしょうね。体操服に着替えた姿を誇らしげに見せてくれる人もあります。運動が苦手な私ですが、観戦、応援は得意中の得意です。嬉しい気持ちがいっぱいの運動会でありますように。