オリンピック、パラリンピックも終わり、「今度は自分達の番‼」と、みんな張り切っています。朝の集まりの時には、♪まってた、まってた、うんどうかい♪と元気な歌声があちこちから聞こえてきます。お家でも聞かれたことがあるかもしれませんね。

 いつもは縦クラスの生活ですが、運動会は同年齢の活動なので、準備ができると、「いってきま~す‼」と、我が家を出るように、横クラスへと出発し、練習後は、「ただいま~‼」と、帰って来ます。一足早く練習が始まった年長さんが帰ってくるまでは、クラスのリーダーを任された年中さん。自信満々とはいかないものの、いつも年長さんが、してくれていることを思い出して、遊んだ後のお片付けや食前の準備など力を合わせて頑張って進めてくれています。その姿もまた「うんどうかい」です。きっと年少さん達の目にはカッコよく映っていることでしょう。

 また、「がんばらないと…」と子どもなりに考えていたり、暑い中での練習ということもあり、とても疲れてクラスに帰って来ます。すると、いつもは見られないようなヤンチャが出たり、些細なことでトラブルになったりする時もあるようです。こんな姿もまた「うんどうかい」です。そんな時は、心が大きくなろうとしているチャンスなのではないかと思ったりします。担任は、一人ひとりの心模様に寄り添い、思いを受け止めながら、周りの友だちと一緒に少しずつ前に進めるようにサポートしています。みんなで応援していますよ。

 勝って嬉しかったり、負けて悔しかったりすることは競技にはつきものです。また、勝ち負けはなくても、成功や失敗もあります。ただ、団体競技では、その思いを友だちと分かち合うことができます。嬉しくて笑顔で喜び合う仲間、また、悔しくて泣きそうになる友だちに寄り添う同じ気持ちの仲間、そんな仲間たちがそばにいてくれることはとても素敵なことですね。「うんどうかい」っていろんな場面があり、いろんな思いを経験し、一人では難しいことや気が向かないことも友だちと一緒ならできるし、お互いがお互いを信じ、信じ合い、友だちと力を合わせることの大切さを感じ、心も豊かになっていくことでしょう。ですから、「うんどうかい」は、当日だけでなく、毎日が「うんどうかい」なのです。

 昨年に引き続き、感染症対策のため、当日は、観覧人数を制限させていただき、大変心苦しく思っております。毎日が「うんどうかい」で頑張っている子どもたちをやわらかく温かく受け止め、送り出していただきますようよろしくお願いします。

                                   良善幼稚園 園長 原田京子